大事!介護士の寄り添う気持ち

私が介護の仕事を始めて3年経った時のことです。仕事の内容も覚え、大変なこと、辛いことも経験しましたが介護の仕事が自分に合っていて楽しく感じていました。そんな時、私はある女性の利用者の方に気付かされた事があります。
それは夜勤中のことでした。利用者の方の夕食が終わり、そろそろ消灯の時間という時でした。一部屋一部屋巡回しに行った際、女性の利用者の方に呼び止められました。どうしたのか聞くと、「お家に帰ろう。帰らなきゃいけない。」と言うのです。その方は認知症で自分がどこにいるのか理解していませんでした。私は今日はここに寝てもいいと話すと一度は納得したようにするものの、その後も何度も何度も同じ訴えを繰り返すのでした。
利用者の方は何を求めているのか、何をして欲しいのか私はどのような声掛けをしたらいいか悩みました。しかし、どんな声掛けをしても解決しなかったため、一度、その利用者の方と少しおしゃべりをした後、利用者の方の手を握り、今夜は私がここにいるから寝てもいいことを再度伝えました。するとその利用者の方は「手、暖かいね。安心するよ。」と言うと、ゆっくりと目を閉じ眠ったのです。私はハッとしました。私が今までしていた事は言葉だけの声掛けで、本当にしなければいけないのは気持ちや感情のこもった声掛けなんだと気付かされました。
この事がきっかけで相手の気持ちに寄り添うこと、それはもし私が利用者だったらどんな気持ちかを考えてみることだと思うようになりました。それは介護の仕事だけではなく、家族や友達、様々な人に対してもそのように思えるようになり、前よりもコミニュケーションが取りやすくなった気がします。介護の仕事は人と接する仕事なので、毎日たくさんの気付きに出会え、たくさんの刺激をもらい、それがこの仕事をしていてよかったと思える一つだと思います。